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医療機関経営Q&A

Q 医療法人のメリットとデメリットを教えてください。

メリット

医療法人のメリットは、以下の通りです。

1. 税金が安くなる

個人の場合には、所得税と住民税をあわせた最高税率は55%(平成27年以降)ですが、医療法人の場合には全部あわせても、30%くらいとなっており、その差は25%程度あります。
従って所得の高い先生ほど、その差額の25%が大きくなり節税メリットが大きくなります。また、医療法人の場合には、給料から給与所得控除というみなし経費を控除した金額が課税対象になりますので、その点においても有利です。

2. 相続税対策が可能

医療法人は、拠出した金額を超える金額を超える部分は個人に返還されませんので、相続時には拠出金を限度として相続税が課税されるものと思われます。従いまして所得が高い先生の場合には医療法人化することにより、それ以降法人に拠出金を超えて法人に留保される金額に対しては相続税がかからず、院長先生の相続発生時に大幅な節税になることでしょう。

3. 分院経営、介護保険ビジネスなどが経営可能

医療法人になると、分院を経営したり、介護老人保健施設や、老人ホームを経営したりと 運営可能な事業の幅がひろがります。

4. 支払った生命保険料が経費になります

被保険者を院長、医療法人を契約者で、保険金受取人とした一定の生命保険契約を結ぶと支払った保険料の全部または一部を経費にすることができます。 個人の場合に1円も経費にならない場合と比較して非常に有利です。 医療法人の場合には生命保険を上手く使うことによって節税を計りながら資産形成を行うことも可能です。

デメリット

医療法人のデメリットは以下のとおりです。

1. 解散時の持分が返還されない

平成19年施行の新医療法では、原則として医療法人が解散した場合には当初拠出した金額を超える部分の金額については、1.国地方公共団体 2.医療法人 3.都道府県医師会又は郡市区医師会であって病院等を開設(予定を含む)するものに帰属することになりました。

2. 拠出金を大きく作ると個人の借入金を引き継げず、また相続税対策にもならない

設立時に作り方を失敗して出資金を大きく作ってしまうと、個人の借入金を医療法人に引き継げず、先生が自分の給料の中から返済しなくてはならず大変です。

3. 健康保険、厚生年金への加入が義務づけられる

個人の場合、常勤職員が5人未満であれば、社会保険への加入義務はありませんが、法人の場合には必ず加入しなければなりません。
これは院長先生や奥様についてもその対象になります。 その金額は、おおむね人件費の10%くらいと言われており、その分だけ利益が減少することになります。