A
医院の税務調査は、以下のように行われます。
①午前10時医院に到着
②午前中2時間ほど院長にインタビューを行います。
開業して何年になるのか?なぜここで開業したのか?出身大学は?従業員は何人いるのか?1日何人くらい外来患者が来るのか?趣味は?家族は?……こんな感じで質問されます。
ここでインタビューすることによって院長がどんな人なのか(税金をきちんと払っていそうか、いないか?)、後から書類を見て調べた時に
本人が言っている話と一致するかどうかを確かめるために質問しているのです。
③昼休みは食事にでます。
昼食を気を利かして出前するお客様もいらっしゃいますが、その場合には作戦タイムがとれないので、あまりよくありません。税務署の職員は出前を食べる場合には昼食代を置いていきます。
④午後から本格的に書類のチェックが始まります。
調査の順番としては、まず収入金額を調べます。
特に年末の未収金(診療が終わっているのに年末現在で未入金のもの)について
は、細かくチェックが行われます。
次に給与を調べます。タイムカードと比べて、架空の人がいないかどうか、源泉徴収は正しく行われているかどうかです。
その次に仕入れ関係を見ます。薬品や検査の請求書と実際に元帳に計上されている金額が合っているかどうかです。
そして最後に経費を見ます。結局経費は見ても沢山あるので、大きな物だけをチ
ェックすることになります。
⑤調査の結果問題点があれば、税理士を通じて納税者に指摘します。
⑥納税者が納得をすれば修正申告書を提出し、税金の不足分を支払い調査終了です。
税務調査をうまく乗り切るコツ
①聞かれた事以外の余計な話はしない。
しゃべりすぎると必ずボロがでるので要注意です。
②間違っていたところがあったとしても、結論を自分でださない。
「税理士さんと相談して決めます」と言っておく。 納税者が自分で結論を出してしまうと、税理士の交渉の余地がなくなります。
③調査開始前に部屋をきれいに片づけておく。
部屋がちらかっていると、お金にだらしない人=税金が漏れているはずだとの印象をもたれます。逆に頼んだ書類がすぐに出てくれば、しっかりとしていると思われます。
④はじめのインタビューが終わったら、仕事が忙しいのでと言って部屋の外にでる。
納税者がいつまでも、部屋の中にいると、税務署の人は、納税者に直接質問するようになり、税理士の出る幕がなくなって結局不利な展開に追い込まれてしまいます。
⑤結論を急がない。
調査が終わるとすぐに結論を急ぐ方がいますが、あせって不利な条件をのむよりも時間を引き延ばして交渉した方が有利な結果が出る場合が多いです。こちら側には締め切りがなく、むしろ税務署に締め切りがあるということを覚えておきましょう。